ヤシャ遺跡(マヤ文明)グアテマラ
ヤシャ(Yaxha)はティカルの南東、約30kmに位置する大規模なマヤの都市遺跡だ。紀元前600年からこの地への居住が始まり、紀元後900年までという長い期間にわたって存続したとされる。名前の意味はYax(青または緑)とha(水)を合わせたもので、「青(緑)い水」になる。このため、ヤシュハとも呼ばれる。
 遺跡には、約500もの建造物が残されており、40の石碑、13の祭壇、9つのピラミッド型神殿、2つの球戯場が見つかっている。そして、各建造物群はサクベと呼ばれるマヤ式の道路網によって結ばれている。特徴としては、建造物や道路の構造にメキシコ中央高原を支配したテオティワカン文明の影響が顕著に見られることだ。最近の研究によると、西暦390年代から、マヤ地域はテオティワカンからやってきた武装勢力による侵略を受けていたとされている。


ヤシャに近い町は、グァテマラ北部の観光基地フローレス。フローレスからヤシャまでは、定期バスなどがないため、ツアーを利用して行くのが一般的。

フローレスには数多くの旅行社があり、周辺の様々な遺跡や観光地向けにツアーを催行している。


 

見学ルートの最初にある「小型天文観測用複合施設」という名前の場所。ここにはきれいに修復された形の良いピラミッドがある。この複合施設が建設されたのは西暦700〜800年で、マヤ人はこの上から太陽の運行などの天体観測を行っていたそうだ。


広場を囲んで3つのピラミッド型神殿が向き合っている北のアクロポリス。


北のアクロポリスの中央のピラミッドの上に登ると、左右に位置するピラミッドがよく見える。


テオティワカンの特徴であるタルー・タブレロ様式の壁面を持つ建物で、タブレロ神殿と呼ばれる重厚感溢れるピラミッド。基本的に各壁は長いタルー(斜面)部分に短いタブレロ(垂直)が付いた形になっており、タルー神殿と呼んだほうがいい感じだ。


宮殿の前の斜面に彫刻が施された石碑が置かれている。この彫刻は雨の神を象った戦士で、テオティワカンの特徴的なスタイルだという。ちなみに、これは複製品で、本物は左手前の小屋の下にある。


ヤシャで最も高い建物は東アクロポリスにある建造物216、別名「赤い手の神殿」。8つの基台を持つ階段型のピラミッドの上に神殿が載った形で、高さは30m以上とされている。遠くから見ると、樹海の中から神殿部分が突き出しており、ティカルの4号神殿を髣髴とさせる。


階段型ピラミッドの赤い手の神殿。


神殿の横には、上部に登るための階段が設けられている。


ピラミッド上部にある神殿の前で夕日を眺める人たち。


湖の先のジャングルに沈み行く夕日。手前はヤシャ湖。




勝手に評価/お勧め度 ★★★★
★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。
★★★★=かなりいい、一度見てほしい。
★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。
★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。
★=特にお勧めはしません。

ティカル遺跡の周辺には数多くの遺跡が存在しているが、中でもヤシャは規模が大きく、ピラミッド神殿の数も多いため見応えがある。また、観光化が進んでいないため、自然環境が守られているのも素晴らしい。
 アクセスは、定期バスなどが無いため個人で行くのはちょっと難しく、フローレスの町から出ているツアーに参加するのが一般的。

 

ラテンアメリカ博物館
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