ティポン(インカ帝国)ペルー
ティポンは幹線道路から車で15分ほど山間に入ったところにある広大な段々畑が主体の遺跡だ。標高3400mもあるのに、豊かな水に潤された棚畑は芝生の緑に覆われ、美しい田園風景が広がっている。 遺跡の奥には、近くに湧き出す水を引いて作られた滝状の噴水がある。ティポンとはケチュア語で湧いてくる水を意味するティンプイが変化したものだそうだ。この優れた水利用によって、ここは「水の遺跡」とも呼ばれる。


クスコの南東にある南の谷にはティポンとピキリャクタの遺跡がある。クスコ市内のAv de la Culturaにつながる南部高速道が両方の遺跡へのアクセスになる。この道は頻繁に定期バスが走っており、クスコの中心街からAv de la Culturaを東に向かったところにバス停がある。ティポンへの入り口までの所要時間は30分弱。そこからはタクシーかコレクティーボを使って遺跡まで行ける。コレクティーボは少ないので、タクシーを使うのが一般的だ。

 

遺跡は幹線道路からジグザグの山道を登った標高3400mのところにある。下に見えるのがクスコの南の谷。


美しく整備された段々畑の石垣と水路。これだけ手の込んだ石組みを用いた畑は珍しい。


湧水を引いた沐浴場のような作りの噴水。インカは神や皇帝に関わる建造物には美しく加工した石垣を用いる。ここはインカ皇帝が父親のために作った場所だとか、農業試験場としての役割を持っていたといった説がある。


インカ時代から絶え間なく水が流れ続けている噴水。皇帝の沐浴場タンボ・マチャイにも似た丁寧な作りの石組みが印象的だ。


湧水を導いている水路とその先に広がる段々畑。豊かな水源があるからこそ、このような緑の景色が保たれているわけだ。


段々畑の先の小高い丘の上に建てられた太陽の神殿。畑側が半円形になった印象的な建造物だ。


太陽の神殿の石組み。他の遺跡の太陽の神殿と比べると石の積み方が荒い。まるで畑や水路のほうに、より重きを置いていたような感じだ。




勝手に評価/お勧め度 ★★

★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。
★★★★=かなりいい、一度見てほしい。
★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。
★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。
★=特にお勧めはしません。

遺跡としての規模は中程度。段々畑、水路、神殿などの見どころもあるが、印象に残る遺構は水が流れ落ちている場所くらいで、少し寂しい。ただ、緑に包まれた景色がきれいで、歩いていて気持ちがいい遺跡であることは確か。
山の上にあるため、アクセスは良いとは言えないが、幹線道路にあるバス停からタクシーを使えば楽に行ける。ここを歩くと1時間以上はかかるだろう。

 

ラテンアメリカ博物館
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