テオティワカン遺跡(テオティワカン文明)メキシコ
メキシコ中央高原に花開いた謎の文明「テオティワカン」。高さ64mの太陽のピラミッドと42mの月のピラミッドに象徴される都市はラテンアメリカの他に文明には例がないほど巨大だ。4世紀から5世紀ごろに隆盛を極めたテオティワカンは7世紀ごろ滅亡したとされる。その後、この都市を見つけた人々がその大きさに驚き、神様たちが集う場所だと考えた。しかし、テオティワカン文明がどのような文明であったのか、わずかな絵文字しか残されていないため、今もって定かではない。写真は太陽のピラミッドの前にある死者の大通り。

メキシコシティ周辺の遺跡位置図



テオティワカンはメキシコシティの北約50キロのところにある。ここにに行くには、北ターミナルから出ているテオティワカン行きのバスの利用が便利。地下鉄3号線の終点「Indios Verdes」の駅からもバスが出ている。帰りも遺跡の前で待っていればバスがやってくる。

 

近くで見るとその大きさに圧倒される感じの太陽のピラミッド。底辺はエジプトのクフ王のピラミッドと同じ大きさだが、高さは半分以下しかない。なだらかな斜面は昇りやすそうだが、頂上まで行くとかなり疲れる。頂上にはパワースポットとされる小さな金属が埋め込まれていて、触ろうとする人が多い。


太陽のピラミッドに登る階段から見た景色。死者の大通りの先に月のピラミッドがある。


死者の大通りの突当りにある月のピラミッド。


死者の大通り沿いの神殿の壁に描かれたピューマの絵。


死者の大通り沿いにある建造物群のひとつで、蛇とジャガーの宮殿がある西プラザ。


ケツァル・パパロトルの宮殿。屋根には天体観測用と言われるマーカーがあり、中庭に張った水に映るマーカーを頼りに星の動きを見たそうだ。


宮殿の柱にはケツァル鳥と蝶(パパロトル)を合体させたレリーフが施されている。


遺跡の南側に位置するシウダデーラ内の広場にあるピラミッド。手前の神殿の後ろにケツァルコアトルの神殿がある。


羽毛の蛇ケツァルコアトルなどの像が並ぶ神殿の壁。テオティワカン内の対立により神殿が埋められてしまっていたため像がきれいに残った。


国立人類学博物館にあるケツァルコアトル神殿の復元模型。中央にあるメガネをかけてような像は雨の神トラロックと見られていたが、最近では異論も出ている。




勝手に評価/お勧め度

★★★

★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。
★★★★=かなりいい、一度見てほしい。
★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。
★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。
★=特にお勧めはしません。

太陽のピラミッドは確かに巨大ではあるが、大味な遺跡であまり面白みがない。ただ、ケッツアルコアトルの神殿がいいので★★★。とにかく広い遺跡なので、ツアーで行けば車で見学ポイントに移動できるが、個人だと炎天下を数キロ歩かなくてはならないのが辛い。見たいポイントを絞って、効率的に回れるように考えた方がいいだろう。人気の観光地なのでツアーもあり、個人で行く場合もメキシコシティからの直行バスがある。レストラン、博物館、土産物屋などの周辺施設も過不足なくそろっている。

 

ラテンアメリカ博物館
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