ポトシ ボリビア

標高4100mにも達する高山にあるポトシ。後ろに見える茶色の山はセロ・ロコ(豊かな丘)と呼ばれ、かつては巨大な銀山だった。1545年にここで世界最大級の銀鉱脈が発見され、侵略者であるスペイン人たちが銀を求めて集まった。ただし、銀を掘らされたのは奴隷化された先住民で、過酷な労働と劣悪な環境の中で数百万人が死んだと言われる。

最盛期には20万人近い人口を抱え、ここはアメリカ大陸で最大の町となったほどだ。しかし、銀が枯渇するとたちまち多くの人々がここから去り、町は時代の流れから取り残されてしまった。これにより、かつての繁栄の名残をとどめる古い町並みが残されることになり、近年は観光が盛んになっている。1987年に世界文化遺産に登録された。

ボリビア主要都市位置地図

首都ラパスからは、飛行機とバスで行くことができる。長距離バスは所要10〜12時間。バスには4列シートのセミカーマと3列シートのカーマがあるが、カーマはリクライニングも深くゆったりとしたスペースが取られている。主要都市間は道路整備が進んでいるためそれほど大変なルートではない。

 

かつての支配者であったスペイン征服者を称える像とスペインに莫大な富をもたらした銀の山セロ・リコ。


一時は寂れてしまったポトシも近年は観光開発が盛んになり、町全体が大きくなっている。それに伴い主要な建物は綺麗に整備されたが、古い建物が並ぶ歴史地区には時代を重ねた味わいが残っており、散歩していても楽しい。


町並みは古く、長年の経済的苦境の影響が見える。しかし、以前にはなかった活気が感じられた。


街の中心にあるカテドラルと広場。綺麗に整備されていて気持ちがいい場所だ。


カテドラルの横にある小広場に建つオベリスク・ポトシ。最近整備された場所だ。



銀山で採掘された銀は市内にあった国立造幣局で銀貨に作り変えられた。写真はカーサ・デ・ラ・モネーダ(旧国立造幣局)。今は博物館となっており、当時どのようにして銀貨を作ったかがわかるような展示がされている。膨大な量のスペイン銀貨がここで作られ、海を渡ってヨーロッパに運ばれたのだ。


カーサ・デ・ラ・モネーダの中庭。通路の上にスペイン人の顔のような面が掛けられており、シンボルのようになっている。


ポトシの繁華街は人がいっぱいで、活気がある!


豊かさはないが、のどかな感じがする。


夜の街も味があっていい。



街外れに聳えるポトシの象徴である鉱山「セロ・リコ」。



ラテンアメリカ博物館
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