パラモンガ要塞 (チムー王国) ペルー

パラモンガ要塞は、西暦1200年から1400年ころにかけて、北ペルーの海岸部で強大な勢力を誇ったチムー王国が南方支配のために築いた宗教施設だった。 それが、要塞(fortaleza)と呼ばれるようになったのは、この建造物を見た侵略者スペイン人の年代記作家が地域防御のための要塞と勘違いしたからだという。

パラモンガは高さが30mあり、膨大な量のアドベ(日干しレンガ)を積み重ねて築かれている。頂上に上るための出入り口は南側に一カ所だけ設けられており。そこを登っていくと、頂上には太陽と月を祀ったという二つの建物がある。

チムー王国の遺跡にはトルヒーヨにあるチャンチャン遺跡などがあるが、オリジナルの形が残るものが少ない。その点、このパラモンガ要塞は、チムー時代の原形をかなりとどめている貴重な遺跡ということだ。


リマの北、約200qのパンアメリカンハイウエイ沿いに位置する。リマからバスで行くなら、近くのパラモンガという町まで行き、そこからタクシーで10分程度。北からリマにバスで南下するなら、遺跡の前で降りることも可能だ。この周辺の宿泊は、隣の県都バランカにホテルが多い。ここには、太平洋岸沿いの海水浴場もある。




 

南側の神殿への昇り口付近。建造物は日干しレンガを積み重ねて築かれている。


南側に1か所だけある神殿への登り口。曲げた作りや幅の狭さも要塞風だ。


城壁のような崩れた壁の先には茶色の砂漠が広がる。ちょっとシュールな風景だ。


階段状のピラミッドにも見える神殿。その頂上部に神を祀る建物がある。


神殿の頂上にある、太陽と月を祀ったとされる二つの部屋と儀式の広場。


北に突き出した副神殿。遺跡全体を見ると、ここがリャマの頭で主神殿が身体、そして西側の二カ所の角が足になる。


google mapで上空から遺跡を見たところ。リャマかどうかわからないが、確かに動物の形をしている。


遺跡の裏側に広がる砂漠とサトウキビの耕作地

 強大な勢力を誇ったチムー王国は、新興勢力であったインカにとって超えなければならない敵だった。アンデスの山岳部から海岸部に侵攻したインカ軍は、現在のリマから北上し、このあたりでチムーの軍と衝突したとされる。勢いに乗ったインカに攻撃されたチムー王国はあっけなく崩壊してしまったのである。




勝手に評価/お勧め度 ★★

★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。
★★★★=かなりいい、一度見てほしい。
★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。
★★=まあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。
★=特にお勧めはしません。

ガイドブックにも載っていない小規模な遺跡だが、砂漠の中にある城砦風の建物は珍しく、面白い光景が見られる。リマ北方のパンアメリカンハイウエイ沿いにあるので、どうせここを通るなら、寄ってみる価値はあるだろう。
  遺跡の上から見る、周辺の砂漠の景色もなかなかいい。

 

ラテンアメリカ博物館
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