モンテアルバンは、サポテカ族によって紀元前500年ころに建設がはじまったといわれる。オアハカ近郊の山の頂上を切り開いて造られた集落はその後急速に拡大し、すぐに人口1万5000人を数える一大複合都市となる。外敵の侵入を拒む立地に恵まれたモンテアルバンはこの地方一帯を支配下におき、繁栄を謳歌した。当時の支配者達の力を示す、壮麗な墳墓と見事な装身具が見つかっている。最盛期を迎えるのは紀元300年ころで、人口は約3万人にも達した。 その後、ミシュテカ族が周辺地域に進出し、新しい都市が次々に建設されるようになる。それとともに、モンテアルバンは衰退をはじめ、紀元800年ころに都市は機能を失い、放棄されたといわれている。 写真は南の大基壇の上から見た全景。遺跡は、グラン・プラサと呼ばれる大きな広場を中心とし、その周囲に神殿などの建築物がいくつも並んでいる。ピラミッド型神殿の基台部分が並ぶ様は、同時代にメキシコ中央高原で勢力を誇ったテオティワカンを彷彿とさせる。 |