月のワカ(モチェ文化)ペルー
月のワカはトルヒーヨから車で30分ほどのところにあるモチェ文化の遺跡。隣には太陽のワカもある。
 モチェ(モチーカとも呼ばれる)は紀元前後から700年ころにかけて栄えたが、多様な形状の美しい土器を大量に生産したことで知られる。地元の博物館やリマの考古学博物館には、モチェの土器がたくさん展示されており、その形状のユニークさや芸術的な完成度の高さに驚かされる。
  太陽のワカと月のワカは、モチェ時代の初期から建設が始まった一対のピラミッド型神殿。両者の間は500mほど離れており、その間には町が作られていた。現在は月のワカの発掘が進められている最中で、太陽のワカは発掘が進んでいないことから公開されていない。


ペルー北西部の海岸に位置するトルヒーヨの近くに太陽のワカ、月のワカはある。個人でも行けるが、月のワカとチャンチャンの両方に1日で行くツアーがあるので、これを利用したほうが楽だ。ツアーの客引きが中央公園には多いが、応じないほうが無難。

 

月のワカは、元の神殿覆い隠す形で新しい神殿を造るという方式を何度も繰り返して巨大化させたそうだ。外観はまるで土木工事の現場のようだ。


増築によって埋められた古い神殿が発掘によって現れた。その壁には当時とあまり変わらない鮮やかな彩色の壁画が残されている。


鮮やかな色彩と優れたデザインがモチェ文化の高度さを示している。



描かれているのは神殿に祀った創造の神アイ・アパエク(Ai Apaec)。


神殿の頂上部の発掘も進んでいる。無数のアドベを積み重ねているのがわかる。


月のワカの頂上から見た景色。手前が住居跡。その先の泥の山が「太陽のワカ」。


月のワカの北面。巨大な屋根が掛けられた壁面全体に、様々なデザインの彩色レリーフが施されている。ここでは、捕虜たちを生贄に捧げる儀式が行われたそうだ。


これだけの迫力の大壁画はアメリカ大陸では他に例がない。壁面は七層に分けられ、各層に同じデザインの画が繰り返し描かれている。最下層は捕虜と神官、第二層は手を繋いだ踊り手、第三層はクモ、第四層は漁師、第五層はドラゴン、第六層は天空を示す蛇、第七層は創造神アイ・アパエク。


壁面は保存状態が良くない部分も多いが、ここは比較的良く保存されている。下は首を繋がれた捕虜、中は儀式の踊り手達、上は蜘蛛のデザイン。


おどろおどろしい蜘蛛のデザイン。


モチェの神話の世界を現したという細密壁画。高度な芸術性を感じる。


神殿の頂上につながる坂の壁面。この坂を捕虜たちは首縄で繋がれて生贄にされるために降りてきたそうだ。


月のワカの大壁面の再現図



 

勝手に評価/お勧め度 ★★★★

★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。
★★★★=かなりいい、一度見てほしい。
★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。
★★=まあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。
★=特にお勧めはしません。

太陽のワカと月のワカの二つの巨大ピラミッド状建築物があるが、月のワカしか公開されていない。しかし、月のワカの巨大彩色壁面は素晴らしい。こんなに見事な装飾が施された壁は中南米の遺跡では他に類がないだろう。ただ、壁画以外の構造物はあまり見るべきものがないのが残念。
 遺跡の前には2010年に開館した博物館があり、モチェ文化の土器などの出土品を展示してある。展示物の質が高く、展示方法もなかなか凝っていて見応えがある。総合的に見て★★★★とした。

 

 

ラテンアメリカ博物館
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