ラテンアメリカ(中南米)の古代遺跡

お勧め ベスト 10

     

ウシュマル遺跡(メキシコ)

ウシュマルの尼僧院。マヤ式アーチの先に見事な切り石モザイクの壁面がある

メキシコのユカタン半島北部に位置するマヤ文明の遺跡。この地域はマヤ遺跡の宝庫で、日本でも有名なチチェン・イッツア遺跡が近くにある。両方とも世界遺産に登録されており、甲乙つけがたい素晴らしい遺跡なのだが、なぜかウシュマルは日本のテレビなどでほとんど取り上げられず、知名度が低い。

私の印象では、ウシュマルのほうがチチェン・イッツアよりも凄いと思うのだが・・・・。

ウシュマルが日本のテレビなどで取り上げられにくい理由は、視聴者受けするトピックに乏しいということだろう。チチェン・イッツアには「エル・カスティーヨ」という面白い仕掛けのピラミッドがあり、これが視聴者受けする。ウシュマルにも「魔法使いのピラミッド」という、「エル・カスティーヨ」より大きく、美しい建造物があるのだが、面白い仕掛けがないせいだろう、あまり注目されない。

しかし、実際にその場に行くのであれば、ウシュマルには、チチェン・イッツアをはるかに凌ぐ、素晴らしい建築物が数多く残されていて面白い。もちろん「魔法使いのピラミッド」も素晴らしいが、隣接した「尼僧院」と呼ばれる建物は、マヤの華麗な建築装飾であるプーク様式の最高峰とされている。その壁面モザイクは驚くほど緻密で美しく、特に、美術やデザインに関心がある人なら感動ものだ。

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ヤシュチラン遺跡(メキシコ)

ヤシュチランのアクロポリスに上る階段

メキシコとグアテマラの国境に広がるジャングルの中にある遺跡。アクセス道路がなく、観光開発が進まない場所にあるため、神殿の復元などはあまりされていないが、その分、神秘的な雰囲気が保たれている。王を彫ったレリーフなど、芸術的にも学術的にも貴重なレリーフが数多く見つかっている場所でもある。

アクセスが難しいため、以前はなかなか行けない遺跡だったが、近年は、観光開発が進むパレンケから毎日ツアーが出るようになっている。道路がないためボートでアクセスすることになるが、これも楽しい。

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カラクムル遺跡(メキシコ)

優美な姿を見せるカラクムルのピラミッド

ユカタン半島の南部、グアテマラにつながる広大なジャングルに包まれている遺跡。2002年に世界遺産に登録され、その後、周辺の熱帯雨林を含めた複合遺産となった。近年、遺跡の発掘調査が進み、マヤの日常を描いた壁画が発見されるなどの成果が上がっている。ただ、巨大遺跡だけに遺跡の発掘は、まだほとんど手つかずの状態にあり、神秘的な雰囲気が保たれているのがいい。

人里離れた密林の奥にあるため、アクセスは近くの町からタクシーを使う必要があるが、カンペチェからツアーも出ている。

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コパン遺跡(ホンジュラス)

コパンのアクロポリスに立つ王の石彫

ホンジュラス西部のグアテマラ国境近くに位置する遺跡。マヤ文化圏の東端で栄えた有力な都市で、数多くの石彫を残している。近年、日本などの援助による発掘調査が進められ、ピラミッドの地下から壮麗な姿の神殿が発見されるなどしている。見所は、何と言っても様々な石の彫刻群。マヤでは基本的にレリーフを施した平面の石碑が作られたが、ここでは仏像のような丸彫りに近い石の像が数多く残されている。

アクセスは、ホンジュラスの首都からは遠いため、グアテマラからバスで国境を越えて行くのが一般的。

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ティカル遺跡(グアテマラ)

ティカルのジャガー神殿。ジャングルの中に聳えるピラミッドの姿は神秘的。

グアテマラの密林地帯にあるマヤ文明の遺跡。スターウォーズの第1作で使われたことがあったが、知名度は高くなかった。しかし、近年になって、日本のテレビ番組で紹介されることが多くなり、観光開発も進んだことで、人気化している。

ティカルはマヤ最大の都市と呼ばれるように、非常に規模が大きい。1号神殿から5号神殿まで、5つの巨大ピラミッドがあり、樹海の上に頭を出している様子を4号神殿の上から見ることができる。また、神秘的な熱帯のジャングルに囲まれていることも大きな特徴。周囲には動物や鳥が数多く生息しており、人が少ない時間帯に遺跡を歩くと、カラフルな鳥の群れやサル、ハナグマなどの動物たちに出会うことができる。

場所はグアテマラ北部の密林の中であるためアクセスあまりよくない。グアテマラの首都からは、飛行機かバスを利用して行くことができるが、近年はツアーも増えているので比較的行きやすくなっている。

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ラマナイ遺跡(ベリーズ)

ラマナイの仮面の神殿。ピラミッド型神殿の階段の両脇に顔が残されている。

ベリーズの密林地帯に位置するラマナイ遺跡は日本ではほとんど知られていない。しかし、カリブ海クルーズを楽しむ欧米の観光客には人気が高い。その理由は、遺跡だけでなく、ベリーズの豊かな自然に触れるエコツアーが楽しめることだ。ラマナイ遺跡に行くには、近くのオレンジ・ウォークの町から出るボートツアーに参加するのが一般的。ジャングルの中の川をモーターボートで移動しながら、サルやワニ、様々な鳥などを見ることができる。

遺跡はそれほど大きくはないが、仮面の神殿、高さ33mの大神殿、ピラミド型のジャガー神殿など、多様な建造物がジャングルの中から次々と現れ、見ていて飽きない。

古代都市だけ見るのであれば、他にもっといい遺跡はあるが、周囲の自然を含めると、これだけ楽しめる場所はあまりない。

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マチュピチュ遺跡(ペルー)

雲に包まれたマチュピチュ遺跡全景

世界遺産の中でもNo.1の人気を誇るマチュピチュ遺跡。雲に包まれた姿は神秘的で、写真映えがする。ただ、あまりにも人気が高く、多くの観光客が押し寄せるため、入場には様々な規制ができた上、強化されつつある。遺跡だけを考えると、それほど魅力的ではないのだが、やはりTOP10からこれを除くわけにはいかない。

ペルー政府が観光開発を進めるクスコと周辺の「インカの聖なる谷」は様々な遺跡や見所があるため、マチュピチュと合わせて楽しみたい。

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クエラップ要塞(ペルー)

山の上に築かれたクエラップ要塞。外敵の攻撃を防ぐため、出入り口が非常に狭い

ペルー北部の標高3000mの山頂に築かれたチャチャポヤス文化の要塞都市。位置する場所から「北のマチュピチュ」とも呼ばれている。

外敵の侵入を防ぐために設けられた高さ20mに達する石壁が町を取り囲む壮観な光景が特徴。内部には、チャチャポヤス文化の住居跡と、この地を征服したインカの住居跡がある。上部からは、周囲の緑豊かな山岳地帯を見渡す絶景が楽しめる。

ペルー北部のアマゾナス県という、行きにくい場所にあるが、現在、ペルー政府は州都チャチャポヤス周辺の観光開発に力を入れており、観光客が増えつつある。

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月のワカ(ペルー)

月のワカの彩色レリーフが施された巨大壁面

ペルー北部のトルヒーヨ近郊に位置するモチェ文化の遺跡で、砂漠地帯に太陽のワカと月のワカの二つの巨大神殿型建造物が残されている。

月のワカの内部からは土に埋もれた彩色レリーフの壁面が発掘されており、作られた当時とほとんど変わらない、鮮やかな色彩のレリーフを見ることができる。ハイライトはワカの北側を飾る巨大壁面。こちらは、表面の風化が進んではいるが、彩色がかなり残っており、迫力ある造形を見ることができる。これほど大きい壁に彩色されたレリーフが残っているのは中南米では他に例がなく、世界の古代遺跡の中でも珍しいだろう。

日本ではあまり知られていない遺跡だが、トルヒーヨから車で30分とアクセスが良く、博物館などの整備も進んでいることから、近年、人気が高まっている。

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カラル遺跡(ペルー)

掘調査中のピラミッド型建築物

リマの北約200kmの砂漠地帯に位置する大規模な遺跡。ここでは、ピラミッド型神殿や住居、円形劇場まで含む大規模な都市遺構が発掘されている。しかも、そこから見つかったシクラと呼ばれるイグサの袋の年代測定をしたところ、紀元前2600年以上も前のものという結果が出た。 これが事実なら、エジプトのピラミッドが作られたのと同じ古い時代に、アメリカ大陸に大規模な都市が存在したことになる。これによりカラルは「アメリカ大陸最古の都市」と言われるようになった。

遺跡は現在、発掘調査の最中で、数多いピラミッドもまだ砂に埋もれているものがほとんど。ただ、エジプトを思わせる砂漠のピラミッド群は見応えがある。これから発掘と建造物の修復が進めば素晴らしい遺跡になるのではないかと思われる。

遺跡はリマの北約180qの町スペから20qほど内陸に入ったところにあり、町から乗り合いタクシーかツアーで行くことができる。

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