ラマナイ遺跡(マヤ文明)ベリーズ
ラマナイは中米ベリーズの北部に位置するマヤの遺跡だ。その起源は紀元前1000年以前にまで遡り、紀元前後には大規模な都市が形成されていたとされている。
 遺跡の特徴は、巨大な人の顔が壁面に据え付けられた仮面の神殿が残されていることだ。この神殿の建設が始まったのは紀元前100年ころとされる。その後、増築が繰り返されて少しずつ大きな建造物になっていった。仮面を飾ったのは起源500年ころで、その後も増築が続き仮面を覆うように建物が建てられた。
 このため、発掘調査によって外側の建物部分を取り払って仮面をむき出しにし、もろくなっていた石灰岩の仮面は取り除いて保存。その後、プラスチック樹脂製のイミテーションを据え付けている。



遺跡には陸路がないのでボートで行く必要がある。ベリーズ北部の町オレンジ・ウオークからボート・ツアーが出ている。人気のツアーなのでほぼ毎日催行される。ツアーは宿泊したホテルで手配してくれる。

 

ラマナイ遺跡へはベリーズ北部の町オレンジ・ウオークからボートツアーが出ている。10人乗りくらいの小型モーターボートでジャングルの中を流れる川を1時間以上かけて遡る。途中のジャングルにはサルやイグアナ、川にはワニや水鳥などが生息しており、それを見ながらゆっくりとボートは進んでいく。


遺跡を囲む鬱蒼とした熱帯林の森。マヤの遺跡は熱帯林に囲まれていることが多いが、ラマナイの森には巨大なソテツや羊歯のような熱帯植物が多いため、古代の原生林がそのまま残っているといった感じがして神秘的だ。


仮面の神殿(N9-56)の外観。仮面が異様に白いのはプラスチックだからと聞くと、少し残念な感じ。仮面の前に飛び出している建物は、後に増築された部分。


神殿の壁面をこうした仮面などで飾る形は多くのマヤ遺跡で見られる。だが、その多くは風化してしまっており、ほぼ完全な形が残っている例は少ない。これはイミテーションだが、発掘した仮面を元に忠実に再現された。


ジャングルの中を歩いて行くと、ラマナイで最大のピラミッド神殿(N10-43)が姿を現す。


ラマナイ最大のピラミッド神殿は高さ33mある。作られたのは紀元前のことで、当時はマヤで最大級のピラミッドだったらしい。この壁面にも仮面が残されているが風化してほとんど見えなくなっている。


ピラミッド神殿の上から見た景色。周囲は完全にジャングルに覆われている。


ステラ9と呼ばれる石碑が立てられた神殿(N10-27)。石碑には、ラマナイの煙貝王が608年に即位したことが刻まれていたそうだ。ちなみに、この石碑は半分に折れて見つかり、その後、上半分をイミテーションにして復元した。


広場の前に建つ美しいピラミッド型のジャガー神殿(N10-9)。この神殿の第1層部分の左右に、石組みによってジャガーの顔が形造られている


ツアーボートが川を疾走する




勝手に評価/お勧め度 ★★★★
★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。
★★★★=かなりいい、一度見てほしい。
★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。
★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。
★=特にお勧めはしません。

マヤとしては中規模の遺跡は、いささか平凡ではある。ただ、仮面の神殿やピラミッド神殿などバラエティに富んだ建造物があり、それなりに見ごたえがある。一方、ボートツアーと遺跡を囲むジャングルは素晴らしい。様々な生き物を観察できるボートツアーは楽しいし、川面を猛スピードで疾走するのも爽快。また、遺跡を囲むジャングルの雰囲気はこれまで行ったどの遺跡より良かった。やはり、遺跡は周囲の環境が大事だと改めて感じた。

 

ラテンアメリカ博物館
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