ワスカラン国立公園 ペルー
ワスカラン山は6768mでペルーの最高峰、アンデス山脈中では6960mのアコンカグアに次ぐ高さを誇る。山の形は下の雲のない写真でわかるように二つの峰を持つ。1970年に起きた地震により地すべりがおき、この場所にあったユンガイの町が飲み込まれて町民の多くが死亡するという悲劇となった。キリスト像はその鎮魂の意味で立てられたものだ。この周辺には6000m級のコルディエラ・ブランカ山群の山々が並び、数多くの氷河や氷河湖も点在している。1985年に世界自然遺産として登録。

ワスカランにはリマ北東部の山岳地帯にある、アンカシュ県ワラスという街から行ける。リマからワラスまではバスで約8時間。ワラス周辺はコルディエラ・ブランカという山群が間近に迫っており、登山やトレッキング、あるいはチャビンデワンタル遺跡などへのツアーを扱う旅行社が多い。

 

後方にコルディエラ・ブランカ山群が並ぶユンガイ。ワスカランの直下にある美しい湖ヤンガヌコまで行く車が毎日出ている。この周辺のトレッキングツアーなどはもっとリマよりにある大きな町ワラスから出ている。


ヤンガヌコに行く途中にある、氷河が削り取ってできたというU字型の巨大な谷ケブラダ。近寄るとほぼ垂直に立つ岩壁の壮大な迫力に圧倒される。


オーバーハングした、険しい壁が続いている。


ワスカラン山の優美な姿。こうしてみるとなんとか登れそうに見えるが、高度が6000を超えるため低酸素状態に弱いと高山病で動けなくなる。私が行ったのはこれから夏に向かう時期で、雪崩が多くて登山は無理と言われた。


ワスカラン山腹を飛ぶコンドルのような大きな鳥がいた。


不思議な青さを見せる湖、ヤンガヌコ。後方には巨大なワスカランがそびえ立ち、正面にはコルディエラ・ブランカの雪をいただく白い峰々が立ち並ぶ。雄大で美しい自然の光景に心を奪われる。


周囲には雪を被った美しい山がそびえている。


公園内では、標高4000mから5000mの高山をトレッキングすることができる。アクセスが比較的簡単なため、初心者でもかなり高いところまで行ける。ただし、高山病には要注意だ。


トレッキングで到達した氷河。温暖化によって、こうした氷河はどんどん姿を消している。


公園内にはプヤ・ライモンディと呼ばれる植物がたくさん自生している。パイナップル科の植物で、100年に一度写真のような花をつけ、その後は渇死してしまう。


周辺では自然を楽しむ各種ツアーやトレッキングが行われていて、美しい山岳美を堪能できる。



 

ラテンアメリカ博物館
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