カラコル遺跡(マヤ文明) ベリーズ
カラコルは中米ベリーズの中西部、グアテマラとの国境近くに位置する大規模なマヤの遺跡だ。西暦250年ころから都市が形成され始め、900年ころまで栄えたとされている。周辺に存在した、ティカルやナランホといったマヤの有力な諸都市との覇権争いを繰り広げ、一時はこれらの都市を制圧したことが碑文などの調査で明らかになっている。
  この遺跡を代表する建築物はカーナ(Caana)と呼ばれる巨大建築物。マヤの言葉で「空の神殿」という意味だ。幅100m、奥行き120mの底辺を持つ台形の基壇の上に広場があり、それを3つの神殿が囲む形になっている。巨大なピラミッドの頂上に、神殿が乗っていることから、「空の神殿」と呼ばれるわけだ。こうした複合建築物はマヤではかなり作られているが、これだけ迫力がある神殿はそんなに多くない。



カラコルへはベリーズ中西部の町サン・イグナシオからツアーが出ている。ツアーはオフロード車で2〜3時間山中の凸凹道を走ることになる。

 

バリオ・グループ(Barrio Group)と呼ばれる住居跡。カーナ神殿の東側に隣接しており、貴族階級や聖職者など高位の人々が暮らしていた場所と考えられている。


カーナ神殿を正面から見たところ。幅が広すぎて写真に収まらない。高さは143フィートということだから約43mになるが、そんなに高い感じはない。


カーナ神殿の上部にある広場とそれを囲む神殿。メインの神殿の上から撮影したもので、先の下のほうに見えるのはカーナ神殿の前にある広場BとB5神殿。


カーナ神殿上の広場の西側にあるB18神殿。


カーナ神殿と広場Bを挟んで向かい合うB5神殿。下層部の左右に壁面装飾が残されているのが見える。


B5神殿の壁面装飾。雨の神の顔を象っているということだ。


グループAのA6神殿を背後から見たところ。神殿の向こう側に広場Aがあり、その先にA2神殿が見える(草に覆われた丘のような建物)。


A2神殿の上から見たA6神殿(中央部)。別名「木製まぐさ(Wooden Lintel)」神殿。まぐさというのは、建物の出入り口などの上部に取り付ける横材のことで、この神殿の発掘調査の際に西暦100年ころに作られたと推測されるまぐさが見つかった。


広場A面したA3神殿(正面)と、A2神殿(左側)。A3はほぼ修復されているが、A2はまだ全体に土がかぶり、元の建築物は下の部分と上の部分しか見えていない。


遺跡から見つかった石碑は数多い。その多くは風化してしまっているが、人物像が残り、マヤ文字が読める石碑類も少なくない。こうした文字の解読が進みことで、カラコル、ティカル、カラクムルといったマヤの諸都市の歴史や相互の関係などが分かってきた。




勝手に評価/お勧め度 ★★★
★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。
★★★★=かなりいい、一度見てほしい。
★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。
★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。
★=特にお勧めはしません。

 ユカタン半島南部には有力なマヤの都市がいくつもあるが、その中で、ティカルやカラクムルと並んで注目されているのがこのカラコルだ。ただ、遺跡の発掘調査はまだそれほど進んでおらず、遺跡公園としての整備も遅れている。その分、遺跡の神秘性が保たれているため、環境としては悪くない。ここに行くにはベリーズ中西部の町サン・イグナシオから出ているツアーを利用するのが一般的。
 全体としては★★★だが、今後、もし遺跡の修復と整備が進めばもっと評価が上がるだろう。文化的価値は高く、世界遺産になってもおかしくない。

 

ラテンアメリカ博物館
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