カラクムル遺跡(マヤ文明)メキシコ

 カラクムルはユカタン半島南部に位置するマヤ有数の巨大遺跡だ。この周辺はマヤ遺跡の宝庫だが、ユカタン半島北部と比べて開発が遅れていた。しかし、2002年にカラクムルが世界遺産に登録されたことで注目度が上がり、遺跡の調査や開発も進んでいる。

 カラクムルは蛇を意味するカーンという王朝の首都だったそうだが、勢力を強めたのは西暦500年代のこととされている。現在のメキシコ、グアテマラ、ベリーズの3カ国にまたがるユカタン半島南部では、当時、ティカル(グアテマラ)が元も強い力を持つ都市であった。だが、カラクムルは562年にカラコル(ベリーズ)を支援してティカルを打ち破り、この地方の覇権を確立した。

以後、復活したティカルに敗れるまで、約130年にわたって栄華を誇ったのである。現在、遺跡のほとんどが密林に埋もれた状態にあるが、45mの高さを誇る2号建造物(EstructuraU)や均整が取れたピラミッド神殿である1号建造物(EstructuraT)など、神秘性に満ちた建物群が残されている。

ユカタン半島の南東部にあるチェトゥマルからバスで約2時間のところにあるシュプヒルという町から車で約1時間半。シュプヒルには遺跡巡りの観光タクシーがある。カンペチェからは早朝発で日帰りのカラクムルツアーが出ている。

 

カラクムルを象徴する複合神殿の2号建築物を向かいにある7号建築物の上から見たところ。密林の中から突き出した姿が神秘的に感じる。ちなみに、カラクムルとは隣り合った二つのマウンド(丘)というような意味で、1号と2号の建築物が隣接して建っていることからついた名前ということだ。


2号建築物を地上から見たところ。階段状のピラミッドの上に神殿を設ける形になっているがよく見えない。


2号建築物の復元図。これを見ると基壇の上に神殿を設けている全体の形がよく分かる。


2号建築物の上から向かいの7号建築物を見る。二つの間は中央広場(Plaza central)になっている。


1号建築物の上から見た2号建築物(右側)。ここからだと、樹林に包まれてよく見えない。


中央広場に面した7号建築物。階段の前に風化したステラ(石碑)がいくつも立っている。


グラン・アクロポリスは発掘や修復があまり進んでいない。風化したステラが林に放置されている。




勝手に評価/お勧め度 ★★★★
★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。
★★★★=かなりいい、一度見てほしい。
★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。
★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。
★=特にお勧めはしません。

規模が大きい遺跡で、観光開発が進んでいないため全体的に神秘性が保たれているのがいい。バラエティに富んだ様々な建造物が密林の中に点在し、見ごたえもある。観光客が少ないため、ピラミッドの上に登れるのも爽快な気分になれていい。現在も続く発掘調査で新たな発見もあり、今後、さらに有名になっていく遺跡だろう。
 アクセスは、近くにあるシュプヒルの街からタクシーで1時間半以上と良くないが、それが過度の観光化を抑制することになっている。

 

ラテンアメリカ博物館
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