ボナンパク遺跡(マヤ文明)メキシコ
ボナンパクは4世紀から8世紀にかけて栄えたマヤの都市。この遺跡は、神殿の内部に残された彩色壁画が発見されたことで、多くのマヤ研究者たちの注目を集めた。その絵の保存状態がよかっただけでなく、絵の内容が、それまでの「マヤ文明の人々は戦争を好まず平和に暮らしていた」という定説を覆すものだったからだ。
 そこには、王位継承の儀式や、戦争の場面、生贄の儀式などが描かれており、マヤも他の文明と同じように、他の部族や都市などと戦争を繰り広げていたことが明らかになった。高温多湿のジャングルに長年放置されていた壁画だが、その後の修復によってかなり鮮明な色を取り戻し、一般公開されている。


 

ボナンパク遺跡入り口の林の中を歩くと、間もなく周囲を低い建造物に囲まれたグラン・プラサ(大広場)に出る。このプラサに面して、アクロポリスと呼ばれる複合建築物(正面)が聳える。


100m四方ほどのグラン・プラサの中央付近に高さ5mちょっとある大きな石碑1(Estela1)が立っており、表面に王の姿が彫刻されている。


アクロポリスはマヤの都市の多くに見られる複数の神殿などが集まった複合建築物。共通の基台の上に複数の神殿を配したり、その上に小さなピラミッド神殿をいくつも載せるような、複雑な形をしたものもある。このアクロポリスも、西側に壁画の神殿があり、東側斜面の途中にも小さな神殿、上部にも小さな建物が並んでいる。


アクロポリス上部に並ぶ、6つ(Estructura 4〜9)の独立した小さな建築物。


 壁画の神殿は幅17m、高さ5mの長方形をしており、3つの部屋が並んでいる。元は、神殿全体が漆喰彫刻で飾られていたようで、建物の上部には崩れた人物の彫像が置かれている。


第1の部屋の中には、王権の継承に関する儀式が描かれている。神官や貴族たちが居並び、着飾った人たちや、音楽を演奏する人たちが行列している様子がわかる。


第2の部屋には、戦争の場面と捕らえた敵を前にした王の姿などが描かれている。


第3の部屋には、生贄や犠牲の儀式をテーマにした絵が描かれている。




勝手に評価/お勧め度 ★★★
★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。
★★★★=かなりいい、一度見てほしい。
★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。
★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。
★=特にお勧めはしません。

 

 全体的な規模は小さい遺跡だが、このようなマヤの彩色壁画は他にあまり例がなく、見る価値は大きい。アクセスはあまり良くないが、ヤシチュラン遺跡とのセットでツアーが催行されているので、これを利用すれば楽に行ける。周辺施設はほとんどない。

 

ラテンアメリカ博物館
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