古都 アンティグア グアテマラ

かつてはグアテマラの首都として栄えたアンティグア。1773年に起きた大地震によって壊滅的な打撃を受け、石造りの教会や修道院の多くが全・半壊。町の機能を失ったため首都はグアテマラシティに移された。その後は、廃墟となった教会が点在するだけの静かな田舎町になったが、この町の美しさに加えて、セマーナ・サンタ(聖週間)の盛大な行事が外国人旅行者の注目を集めるようになる。

1979年に世界文化遺産に登録されると、歴史的建造物と共に街路の整備が進み、美しい町並みが復活。さらに観光客が増え、グアテマラ最大の観光地へと変貌した。また、落ち着いた環境と物価の安さから数多くのスペイン語学校が誕生し、中南米を旅行する欧米や日本の若者たちがここで言葉を習うようになっている。

アンティグア周辺地図

グァテマラシティからローカルバスで1時間程度。路線バスは頻繁に走っているが非常に混むし、運転も荒い。運賃は多少高いが、大手のバス会社が運行する専用バスを利用したほうが安心だ。


 

アンティグアの中心部にあるカトリックの大聖堂カテドラル。後方の山はボルカン・アグア(水の火山)


街の主要な街路にはスペイン植民地時代に造られたコロニアル風の建築物が並び、石畳の道路と共に独特の情緒を醸し出している。


街の中心にある中央公園(プラサ・マヨール)では朝早くから観光客が散歩する様子が見られる。


同じ公園で休んでいるマヤ系先住民の親子。近くの村から買い物などで出てくる家族が多く、様々なデザインの民族衣装が見られる。


中央公園を取り囲むコロニアル様式の建物や回廊も美しい。


中央公園からラ・メルセー教会を結ぶ道の途中にあるアーチ式の時計台。街で最も美しいこの道には、ホテルやレストラン、土産物屋などが並んでいる。


アーチのある通り(アベニーダ5ノルテ)は遊歩道になっており、ゆっくり散歩できる。


アーチの通りの夜は、観光客が多くなり、土産物を売る人も増える。


アーチの通りの突き当たりにあるラ・メルセー教会。ファサードは黄色地に白の装飾が美しい。この教会は地震の影響が比較的軽かった。現在は完全に修復されている。


サン・フランシスコ教会のファサード。地震被害の跡が残っている。


優れたデザインが特徴のサン・ペドロ教会病院の建物。アンティグアには数多くの教会があり、それぞれに見事な建築様式を見ることができる。


外国人観光客が多いだけでなく、数多くの外国人が住んでいるため、洒落たカフェが多いのもこの街の特徴。ドニャ・ルイサという名のこの店は、古くからあり、スペイン語学校の生徒たちが授業後に集まってコーヒーを楽しむ姿も見られる。



中米最大の祭り セマーナ・サンタ

4月に行われるセマーナ・サンタ最大の行事は、プロセッションと呼ばれる大行列。その中心であるイエス・キリストの人形を乗せた神輿が通過する道では、町の人が美しいジュウタンを作る。これは、着色したおが屑で作ったもので、驚くほど美しい。


 

ラテンアメリカ博物館
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