ラマナイ遺跡



ラマナイ遺跡ボートツアー (ベリーズ)


豊かな自然とマヤ遺跡を楽しむ

 


中米ベリーズのジャングルを高速ボートで走る

中米のベリーズは他の中米諸国と比べても開発が遅れた国で、カリブ海の広大なサンゴ礁「ベリーズ・バリア・リーフ」以外はほとんど知られていないのが実情でした。実は、この国のジャングルには数多くのマヤ文明の遺跡が眠っており、手つかずの自然と神秘の古代遺跡の両方が楽しめる国でもあるのです。今回は、自然保護区に隣接するジャングルに位置するラマナイ遺跡を、高速ボートで自然を楽しみながら訪れるツアーに参加してみました。

ラマナイマップ
ボートツアーはベリーズ北部のオレンジウォークという町から出発する。朝出発し、夕方に町に戻る、昼食付の1日ツアーになっている。

 

オレンジウォークのホテル

ベリーズへはメキシコから陸路で入国しました。メキシコの町チェトゥマルからベリーズ北部のコロサルに入った後、ローカルバスで2時間半ほどで目的地であるオレンジ・ウォークに着きました。

オレンジ・ウォークには、遺跡行きのツアーを手配してくれるホテルがあります。チェックインして遺跡行きのツアーを尋ねるとラマナイ遺跡行きのツアーを勧められました。

ツアーはボートを使うそうで、ホテルの裏手にある桟橋に朝、参加者が集まるということでした。


ラマナイの川
ホテルの裏にある森に囲まれた美しい川。


ボートツアーの出発

翌朝、船着場でツアーボートを待っていると、フランス人のカップルと年配の白人がやってきました。私を含め4人のツアーだと思ったのですが、驚いたことに、その後、十数人の観光客の一団がボートに乗り込んできて、船の中はいっぱいになってしまいました。

 実は、ラマナイ遺跡のツアーは欧米の観光客に非常に人気が高かったのです。

ラマナイボート
ツアーボートは満員です。


ボートにサルが飛び乗ってきた!

両側を原生林やマングローブ林に囲まれた幅10数メートル程度の川をモーターボートはゆっくり走ります。川にはワニがいるし、森の木には様々な鳥やイグアナなどがいます。ガイドを兼ねた船頭が、それを丁寧に説明してくれます。いわゆるエコツアーになっているのです。

 特に面白かったのは、森の中にいたサルがボートに飛び乗ってきたことです。毎日、ツアー客がやってきて食べ物を与えるので、すっかり人に慣れてしまっているのです。警戒心がまったくなく、私の膝を平気で踏みつけ、船内を歩き回っていました。

  先進国ではこうした自然動物への餌付けは自然保護の観点から禁止されていますが、この国では、まだそこまで考えていないようです。

川はジャングルに覆われている場所もあります。



小さいけれどワニもいます。



サルがボートの中を歩き回っていました。


ラマナイ遺跡へ

エコツアーを終えたボートはスピードを上げ、マングローブ林に覆われた川を疾走し始めました。やがて川幅が広がりウォーターバンクという細長い湖のような場所に出ました。ここにラマナイ遺跡の入り口があります。

ビジターセンターから遺跡の中に入ると、周囲は鬱蒼とした原生林に包まれていました。マヤの遺跡の多くは密林に覆われているのですが、ユカタン半島の遺跡の周辺に生えているのは細い幹の潅木が多いのに対し、この遺跡周辺の植物は巨大なソテツや羊歯のような熱帯植物が多く、まるで、ジュラシックパークの世界のように神秘的です。

 

アンデスの山々を見ながら車は走る
鬱蒼たる熱帯植物の森に包まれた遺跡

熱帯植物が生い茂り、薄暗くなった歩道を歩いて行くと、様々なマヤの建築物が姿を現します。その中で、最も有名なのが「仮面の神殿(N10-56)」と呼ばれる建物です。その名がついたのは、神殿の壁面に人の顔が浮き彫り状に作られているからです。写真で見ると、仮面だけが異様に白い色をしていますが、これは仮面を風化から守るために表面をプラスチック樹脂で固めているためです。



仮面の神殿の全体


神殿の左翼壁にある仮面


神殿の右翼壁にある仮面。左の顔とは感じが違います。

 ラマナイのピラミッド神殿

ラマナイで一番高い建造物は「エル・カスティーヨ」と呼ばれるピラミッド神殿N10-43です。高さ33mですから、マヤのピラミッドとしては結構高く、なかなか迫力があります。作られたのは紀元前のことで、当時はマヤで最大級のピラミッドだったようです。この壁面にも仮面が残されているのですが風化してほとんど見えなくなっています。

 神殿の頂上に上ると、広大な熱帯林とその先に湖を見ることができます。素晴らしい景色で、時間があれば1時間くらいここで瞑想したくなります。


エル・カスティーヨと呼ばれるラマナイ最大のピラミッド


神殿の上から見た景色


エル・カスティーヨのそばに位置するステラ9と呼ばれる石碑が立てられた神殿(N10-27)。石碑には、ラマナイの煙貝王が608年に即位したことが刻まれていたそうです。ちなみに、この石碑は半分に折れて見つかり、その後、上半分をイミテーションにして復元したものです。


石碑が立てられた神殿(N10-27)。

ジャガーと呼ばれるピラミッド神殿

最後は「ジャガー神殿(N10-19)」です。それほど大きくはないのですが、均整の取れた美しいピラミッドです。周囲の広場や複合建築物も非常に魅力的で、神殿の存在価値を高めています。ジャガーという名は神殿の下部壁面に切り石でジャガーの顔が表現されていることからついたようです。


ジャガー神殿。基盤部の左右にジャガーの顔がある


近くで見るとジャガーのような感じもします。

 帰りは高速ボートで疾走

ラマナイ遺跡のボートツアーは団体向けなども含めていくつもあるようで、遺跡の中を歩いている人は意外に多いのです。ただ、メキシコの有名遺跡と比べれば遥かに人が少ないため、遺跡の雰囲気も保たれています。

 帰り道はもう自然観察もないので、ボートは川を疾走します。他のツアーボートと競争したりして、みんな歓声を上げて楽しんでいました。ボートを使った遺跡ツアーは他にも行きましたが、このツアーは一番楽しかったと思います。ベリーズという行きにくい国ではありますが、もし、機会があれば本当にお勧めです。

 

ツアーボートで川を疾走する!



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