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南米ボリビア 遺跡と大自然の旅:第3回


南米一の絶景 ウユニ塩湖


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ラパスからウユニへの移動は飛行機で決まり!

ラパスからウユニに行くには、主にバスと列車の乗り継ぎ、長距離バス、飛行機の3通りの方法があります。

 列車でウユニに行く方法は途中の景色が楽しめて面白いと思いますが、時間がかかる上に乗り換えなど面倒です。ラパスからウユニ行きの夜行バスも値段が高いクラスを選べばそれなりに快適ですが、途中の道が悪いため振動でかなり疲れると聞きました。

 飛行機は45分でウユニに行けますが値段が高いのがネックでした。試しに、エクスペディアで航空券を検索したところ2万円以上となっています。あきらめかけましたが、念のためアマゾナス航空のサイトで航空券の価格を調べてみました。すると、時間帯別のプロモーション価格で夜の便なら60ドルちょっととなっています。しかも、ホームページからクレジットカードで購入が可能です。

 「この価格なら!」と飛行機に決めました。アマゾナス航空のサイトでは簡単に手続きができ「本当にこれで飛行機に乗れるのか?」と少し不安を感じたのですが、空港では何の問題もなくチェックインできました。

 飛行機の乗客が半分以上、中国人客だったのには驚きました。都会にショッピングに行くような派手な服装の女性も多く、かつては“地の果て”とされていたウユニ行きの飛行機とは思えません。時代は変わりました。

ウユニ空港に到着


客が溢れるほど人気のツアー会社

夜8時にウユニの空港に到着。すぐ、翌日出発のツアーを確認することにしました。

 聞いたところでは、ウユニには50〜60社ものツアー会社があるそうです。特に鉄道駅の前の通りに多くのツアー会社が軒を連ねています。その中に「穂高ツアー(Hodaka Mountain Expedition)」という日本の名前を付けた会社があり、多くの日本人の旅行者が利用していると聞きました。

 そこで、穂高と事前にメールでやり取りし、翌日発のボリビア高地2泊3日のツアーを申し込んでおいたのです。ちなみに、会社の名前は穂高でも経営者は現地の人ですから、日本語は通じません。

 事務所に行くと、中年の女性がいて、翌日のツアーの説明をしてくれました。夜の8時半過ぎでも数人の旅行者がいて、人気のあるツアー会社だということは分かりました。

 翌日、出発時間である10時少し前に事務所に行くと、ツアー客たちで大混雑。オフィスの中に入ることさえできません。シーズンオフに当たる時なのに、こんなに大勢の客がいるとは驚きです。鉄道駅前の通りにはツアー客たちが行き来していますが、中国人や韓国人が多いのです。一方、穂高の事務所の中は日本人の若い女性が多いのが特徴的でした。

 穂高の評判がいい理由は、ツアーのドライバーが単に運転して案内するだけでなく、塩湖で写真の撮り方を教えてくれるなど丁寧な対応をしてくれるからだそうです。

 ただし、それは穂高の専属ドライバーを使う塩湖ツアーの場合です。私が参加するボリビア高地2泊3日ツアーは、ランドクルーザーに客が6人乗って出かけるのですが、1ツアー会社では人数が集まりません。そこで、複数のツアー会社の客を引き受ける別の会社に運行を任せるのですから穂高は関係ありません。

  私の場合は、それぞれ別のツアー会社に参加を申し込んだ、日本人の若者1人とドイツ人の家族4人が一緒になりました。参加費は2泊3日ツアーで120USドル。どこのツアー会社でも価格に大差はないのですが、会社によって値引きもするようです。同じ車両になった日本人の若者は、前日の塩湖ツアーにも参加していたため、値引きを要求して少し安くしてもらったそうです。

ウユニの駅前通り

旅行会社が並んでいる通りとツアーのランクル

 

ウユニ塩湖へ向けて出発!

10時半になり出発です。ガイド兼運転手は、人は良さそうですが、あまり話が得意ではなさそうな40前後の男性です。まあ、おしゃべりなガイドよりは疲れなくていいかもしれません。

 まずは、ウユニ塩湖ツアーで必ず立ち寄る「列車の墓場」に到着です。砂漠のような場所に、蒸気機関車をはじめとした列車の残骸が数多く放置され、ちょっとシュールな光景を作り出しています。

 これは、19世紀にボリビアの鉱山から産出する鉱物資源を太平洋岸の港まで運搬するために活躍していた列車だそうです。その後、ボリビアはチリとの戦争に負け、太平洋への出口を失ってしまい、多くの列車は利用価値を失い放置。その後、残った列車も資源量の減少で次第に利用されなくなって捨てられたということです。

列車の墓場に放置された機関車など

ちょっと不思議な光景が見られる


真っ白な?大地

車はいよいよウユニ塩湖に入っていきます。テレビで見たのと同じ塩の大地が広がっているのですが、たくさんの車が行き来するため、地面は真っ白ではなく、茶色に汚れているのが、ちょっとガッカリです。それでも、遮るもののない大地をスピードを上げて走るのは気持ちがいいです。「ついにここまでやってきた」という感慨が沸いてきます。

塩湖を疾走するランドクルーザー


塩のホテルで昼食!

しばらく走ると、塩でできたホテルであるプラヤ・ブランカが見えてきます。現在はホテルとしては使われておらず、ツアー客が昼食を取る場所になっています。この建物の横に世界各国の国旗が翻る場所があり、ウユニの名所の一つになっています。

 建物内は広いホールになっており、大勢のツアー客が集まって食事をしています。私たちも、ガイドが用意した野菜サラダと茹でた牛肉の昼食を食べることにしました。骨付きの大きな肉は意外にも柔らかくておいしかったです。

塩湖に浮かぶプラヤ・ブランカ

プラヤ・ブランカ横の国旗

プラヤ・ブランカの食堂

塩の大地のど真ん中


塩湖の鏡張りを見に行く!

3月はまだ雨期なので、塩湖には水か溜まっている場所があります。ここなら、雨が降らなくてもウユニ名物の「鏡張り」が見られるわけです。

 車が乾いた塩の大地を進むと、やがて前方に湖のように水面が広がった場所が見えてきます。塩湖ツアーの車が数台、湖の中に止まっています。私たちの車もゆっくりと水の中に入って行きました。20分ほど進み、近くに別の車両がほとんどいない場所まで来ると、運転手が「降りて大丈夫だ」と言います。

 ドアを開けて水に足を入れると生暖かい感じです。水深は20センチくらい。ズボンをまくり上げて塩湖に降りました。湖底には尖った塩の塊が無数にできていますので、それが足裏を強く刺激して、痛くてたまりません。

水が張った広大な塩湖を進む。

水の中の塩の結晶は踏むと痛い。


鏡張りを見るのは難しい

鏡張りは風が吹くと水面にさざ波が立ち、キレイに現れません。すでにここに来たという日本人の若者が「風が完全に止むことなど、ほとんどないですよ」と言います。その言葉通り、強くはないものの、常に風が吹いています。

 どうしても鏡張りが見たいなら、何度も通い、風が止むのを待つしかないわけです。もし、キレイな夕焼けが出た時に風が止むという幸運に出会えれば最高だと思います。

わずかな風でも湖面が波立ち、鏡張りにはなかなかならない。

ツアーのメンバーで記念撮影


ウユニは終了!

ウユニ塩湖の人気スポットであるサボテンが群生するインカワシ島は、雨季の間は途中に水の深い所があるため行けないそうです。

 これでウユニ塩湖は終了。そんなに期待していたわけでもないのですが、あまりにもあっさりと通り過ぎた感があって、残念な思いを抱えながらも車は先に進んでいくのでした。

バイバイ塩湖!



線

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